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「知らない所に旅してみたい」

古山晴久

 

 2003年10月18日から5日間、アリゾナ州とユタ州を旅して来ました。
 少なくとも年に1回は、気候や地形のちがう大地に1週間くらいの旅をしようと考えています。
 私の運転する車は1993年のイスズ「ロデオ」、6気筒、3200cc、4WDの車で、すでに25万キロを走っていますが、まだまだ健在で良く走ってくれています。しかし車が古くなると、あれやこれやの問題が出てくるのが当然で、自分で修理をするのもだんだん”おっくう”になってきました。しかしなぜ自分で修理をするのかと言うと、車を修理してくれるメカニックに信用できる者があまりいないことと、修理代が高すぎてバカバカしくなり、いつのまにか「修理マニアル」を買ってきて自分で”ごそごそ”修理を試みるようになってしまいました。と言っても、あまり大掛かりな事まではできませんが、いま私の持っている乗り物で ”一番速く”、そして ”一番遠く” まで移動できる物はこの車だけですから、自分が車の医者になって面倒みるのが一番安全だ。。。と確信するようになったんです。
 「はい! 私は車のヤブ医者です。。」  

 車とは、金属で出来た乗り物でしかありませんが、物に命を吹き込むのは人の心。。。人の魂が肉体に入って人間を動かすのも、人が車の中に乗り込んで車を運転するのも、ほとんど同じような事のように感じているのです。。。 
 新しい車をどんどん買わせるシステムになっている日本では、車は10万キロくらいまでの命だ。。などと思い込まされてはいませんか?  ところが日本車のエンジンは、本当はその3倍の30万キロくらいまでは走れる性能をみんなもっているのです。(以前持っていた日本車は30万キロをちょっと越えたところでダウンしてしましたが、それでもこちらでは、まだ10万円で売れたんですから驚きです。。。) 
 ともかく今の日本車のエンジンというのはすごい高性能で、パーツを変えたり、こまめに修理さえすれば10年以上は乗れる。。というのがこちらでの常識なんです。  

 さて、1日目は家から10時間ドライブしてアリゾナ州の「ウイリアムス」という町までたどり着くことができました。ハイウエイ40号線を東に向かって運転して行ったのですが、この道は大型トラックの多すぎと、その運転マナーの悪さが日増しに悪化して、もう疲れてヘトヘトです。ウイリアムスは家のあるオーシャンサイドから約1000キロ離れた所で、1時間の時差があります。「グランドキャニオン」に行くのには最適の場所ですが、今回はここをパスしてさらに北東に向かってアリゾナ州を横切り、その上のユタ州まで行くのが目的でした。松の木々の臭いがする海抜2200メートルの冷たい空気を吸ってその日は早めにバタン、キュウ。。。

 2日目、ウイリアムスから4時間ほどドライブして「カイエンタ」という「ナバホ.インデアン」の町に着きました。その日はこの町でモテルをとり、それからまた1時間程ドライブしてアリゾナ州とユタ州の州境にある「モニュメント.バレー」という所に行ったのです。今回の旅の第1目的地がこの場所で、ここにはすでに5回ほど訪れていますが、いつ来ても赤い色の雄大な大地がすばらしく、その日の午後は夕日が沈むまでのんびりと楽しんでいたのであります。

 3日目、今日はカイエンタを8時に出発して約2時間後にユタ州の「ナチュラル.ブリッジ」という場所に行きました。
 ここが今回の旅の第2目的地です。この渓谷の中にある巨大な岩の一部が自然に削られ、橋のように見える事からこの名前が付けられています。いくつもある橋の中から1つを選んで、トレッキングをしてみました。バックパックに水、食料、カメラ類を詰め込んで、「カチナ.ブリッジ」という橋をめざして往復3時間歩きつづけました。ここに ”あるモノ” を探しにいきましたが、連れの「マルみ」が ”それはひみつだよん。。” と言うので。。。
 ともかく、帰りの登りの道は断崖絶壁をいっきに400メートルも登って行くので足が棒になってしまいました。

 4日目、今日はカイエンタを出ていっきに南下して行きます。途中「セドナ」に寄り道してその後「フィネックス」に向いました。この街はアリゾナ州で一番大きな都市で、今とんでもない勢いで急成長している所です。どこの街でも大きな街は車だけ多くなり、ここでは渋滞におちいってしまいました。
 カリフォルニア州の「ブライス」に着く1時間ほど前のこと、車を西に向けて走っていると夕日が沈んだ後の青い空に、強烈に光り輝く丸い物体を見つけました。発見してからしばらく動いていましたが、それは突然消え、またしばらくすると前方に現れ、動いているのを見ていると、その光る物体は濃いグレーに変わり、下の方が光っていたのです。
 まもなくするとまた消えて、これを3回くりかえし、まるでかくれんぼしてるような感じでした。
 おかげで、疲れ果てていた私の目に少し活気が出てきて無事にブライスまでたどり着くことができたというものです。今日は9時間半の運転でした。

 5日目、朝早くモテルを出発して「デザートセンター」へ。。。
 ここで「マルみ」がある楽器を奏でていると、カラスが2羽やって来て聞き耳を立てて飛んでいました。
 3時間滞在したのち帰路につき、今回の旅はこれで終わりです。


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