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JOY TO THE WORLD スペースシップの旅
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目的地までは、10時間もかかった。ハリーが「本当のスペースシップだったらあっという間なのにね。」とポツリと言った。操縦ご苦労様! 島に渡るために一番近いルートの海岸をベースキャンプにした。そこは、美しい花々が咲き乱れている楽園だった。朝日を浴びた彼女達の姿を見た時、言葉を失ってしまった。人々のざわめきを離れた世界には、別のインスピレーションが満ちていることを知ったのだ。
二人の叫ぶ声が聞こえてきた。「波に向かって漕ぐんだ!!」舟艇の横に波を受けたら、あっという間にチン(沈没)してしまうからだ。必死に漕いでやっとの思いで無人島に辿り着いた。
安堵感が訪れた。ここは静かな入江、シーカヤックの波紋だけが波間にゆらいでいた。そして純白の乾いた砂が敷き詰められた美しいビーチ!そこには、イルカ達が小魚を追って遊んでいる音だけが響いていた。 夜の帳が降りた頃、キャンプ・ファイヤーのカガリ火に照らされ酒を酌み交わしながら話しこむ二人をそっとしておいて、波に洗われている巨岩の上にそっと横たわると、私は満天の星々の輝きに呑みこまれていた。 ここは未来(宇宙)へとつづくプラットフォーム、地球という惑星なのだ!! by宇宙の旅人
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